アイデアに詰まったら、オズボーンのチェックリストでスッキリ

今はDX推進のお話がいろいろなところで出てきますが、DXのX(トランスフォーメーション)をするためには、新たなビジネスを創造することも求められますよね。
そのためにアイディア出しの打ち合わせ(通称ブレスト(ブレーンストーミング))をする話をよく聞きますが、なかなかアイディアをだすことは難しく、止まってしまうことはないですか?
そんな時、打開するための1つの手法が「オズボーンのチェックリスト」です。
個人で活用することも有効ですが、打ち合わせの司会役(ファシリテーター)が意識して活用すると議論が盛り上り、アイディア出しにつながります。
例えば、今いろいろなアイディアが出たが煮詰まっている時に、
「今まで出ているアイディアを合体(結合)させてみたらさらに何か良いアイディアは出ませんか?」のように投げかけるのです。
この投げかけのキーワード(軸となる言葉。例では「合体(結合)」)を9つ上げたのがオズボーンのチェックリストです。
9つのオズボーンのチェックリスト
1.転用 新しい使い方は?、他分野へ適用は?
2.応用 似たものは?、何かの真似は?
3.変更 意味、色、働き、音、匂い、様式、型を変えられないか?
4.拡大 より大きく、重く、強く、高く、長く、厚くできないか?
5.縮小 より小さく、軽く、弱く、低く、短く、薄くできないか?
6.代用 人を、モノを、材料を、素材を、製法を、動力を、場所を代用できなか?
7.再利用 要素を、型を、配置を、順序を変えられないか?
8.逆転 表裏、前後、左右、上下、順番、役割などを転換したらどうか?
9.結合 合体させたら?、混ぜてみたら?、固まりや目的を組み合わせたら?
司会役が、この9つのキーワードを参加者に投げかけ、議論を盛り上げていきます。
簡単なキーワードですが、リストアップされるとなるほど、と思うものはないですか。
事例(オズボーンのチェックリストに合わせてみると)
世の中に出てくる新商品は、このチェックリストに当てはめることができるものが多いです。
例えば、結合の例では、古くはSONYが出した「ウォークマン」。これは「ラジオ」+「音楽を奏でるカセットデッキ」から発想したものです。さらに身に着けられるように小さく、軽くした「縮小」も実現したことで爆発的に売れました。
最近ですと、2023年ヒット予測に選ばれた「ステルス家電」でしょうか。
これは、家具+家電、「合体(結合)」と「縮小」の発想で生まれたもので、例としては、テーブルの中に冷蔵庫を入れた家電+家具があげられます。スペースの節約と利便性を向上してますよね。
是非、アイディアが煮詰まった時に活用頂ければ幸いです。
次回はさらにアイディアを発展させていく別の手法についても説明していきたいと思います。
(ITコーディネータ 菅 信嘉)