YouTubeの動画、見られない状態を見られるようにするには?
YouTubeを企業で運用する際に、見られない状態を見られるようにするには?
「動画をYouTubeに公開したが、全然見られない」というご相談を受けることがよく有ります。
そういった際に私は「最初はそういう物です」とお答えしているのですが、では見られない状態から見られるようにするためには、どうすれば良いかを今回は解説いたします。
ポイントは
- 「見られない前提」で運用する。
- YouTube運用は、初期の3ステップがある
- 最初は、数の勝負
- 拡散されても、動画は再生されない
- YouTubeには、毎分500時間以上の動画動画が投稿されてる
- インプレッションと総再生時間の関係が大切
1.「見られない前提」で運用する。
YouTubeの運用については、基本的にコンテンツマーケティングと同じです。
動画を公開していても、埋もれてしまっては意味がありません。
ブログであれば検索で上位に表示されるか、リスティング広告で上位表示しないと基本的には、流入は見込めません。
ですので大切な考え方はまず、「たどりついてもらう工夫」を行う事により、マッチングされる仕組みを理解する事です。
これをSEO対策と呼ぶこともあります。
具体的には
・タイトル
・ディスクリプション
・ヘッドライン
この3つを最適化するだけで、SEOはかなり変わってきます。
これはそこまで難しい事ではなくルールが決まっているので、それに沿って運用すれば大丈夫です。
YouTubeも基本的な考え方は同様です。
動画ですので「ヘッドライン」は関係ありませんが、YouTubeも動画に「タイトル」と「説明文(ディスクリプション)」を設定し、入力した内容でマッチングしてくれる仕組みになっております。
他にも入力する項目はたくさんありますが、重要なのはこの2つです。
入力方法については色々な考え方が有りますが、まずは「動画の中身をわかりやすく伝える」ことが大切です。
情報を求めている人に「求めている情報はここにあります」という事が伝わるかどうかが、大切なポイントです。
重要な事は、タイトルで伝わらなければ中身がどれだけ良くても、中身までたどり着かないという事です。
2.YouTube運用は、初期の3ステップがある
初期の3ステップとは
・第一段階:動画を発見してもらう
(数の勝負。目に留まる確率を上げる)
・第二段階:見たいと思ってもらう
(サムネイル・タイトル・説明文)
・第三段階:動画を再生
(コンテンツの中身)
まず第一段階ですが、YouTubeには数多くの動画が公開されています。
その中で動画を発見する仕組みについては
・YouTube検索
・トップでのおススメ(ブラウジング機能)
・関連動画
YouTubeでは代表的な流入経路が、上記の3つあります。
基本的にはここに表示されない限り、動画は再生されません。
ではここに表示されるためにはどうすれば良いか、だれでも最初に簡単に出来るのは、チャンネルの動画本数を増やす事です。
3.最初は、数の勝負
YouTubeチャンネルを作っても動画が10本以下のチャンネルは、YouTubeは他の視聴者に関連動画や、トップでおススメしてくれません。
YouTube側の事を考えれば当たり前のことですが、YouTubeがおススメした動画が視聴者にとってマッチするかどうかは、とても大切な要素です。
動画を数本しか公開していないチャンネルは、そのチャンネルがどういうチャンネルなのか?視聴者に進めていい動画なのか?などの判断材料が少ないため、YouTubeはおススメしてくれません。
ここの段階では動画本数を増やしていけば、YouTube側もチャンネルの方向性や内容も把握できてくるので、関連動画やトップでのおススメに表示数が多くなってきます。
4.拡散されても、動画は再生されない
動画が拡散されだしたら、次の段階は
・第二段階:見たいと思ってもらう
(サムネイル・タイトル・説明文)です。
せっかくYouTubeが多くの視聴者におススメしてくれても、当たり前ですが再生しない限り、動画は見てもらえません。
この第二段階では、選ばれるかどうかがポイントです。
関連動画やトップでのおススメは、ライバルが多くいる中の1つに入った段階です。
そこから自分の動画を選んでもらう対策が必要です。
このブログの最初に書いたように、「タイトル」や「説明文」はここでも大切になってきますが、一番大切なのはサムネイル画像です。
サムネイル画像の役割は、「動画再生ボタン」です。
まずは他のサムネイルよりも目立って、認識してもらう事が大切です。
オシャレに作っても、埋もれてしまっては意味がありません。
また内容を伝えるために文字も多く入れたくなりますが、伝えたい事を絞って大きい文字で出すことも大切です。
ここまでが上手く進んだら、ようやく動画が再生されます。
5.YouTubeには、毎分500時間以上の動画動画が投稿されてる
現在YouTubeには毎分500時間以上の動画が投稿されていると発表されており、動画が視聴されるという事はショート動画以外は、その多くの動画から選ばれて見られているという事です。
動画が見られたという事は、とんでもない数の中から選ばれたという事にもなります。こういった状況を知っていくと、「見られない前提」や「見てもらう対策が必要」と言う事もご理解いただけるのではないでしょうか?
もちろんYouTubeは動画のプラットフォームなので動画の中身も大切なのですが、ここまで説明してきました第二段階までは、動画の中身以前の話ですし、ここまでは動画の良し悪しは関係ありません。
YouTubeを始める=動画の中身を考える
多くの方がこう考えると思いますが、これだけではせっかく作った動画が見られないと言う所から進まない事が多くあります。
いい動画を作れば作るほど、見てもらえる対策も行った方が効果的です。6.インプレッションと、総再生時間の関係が大切
YouTubeのアナリティクスには「インプレッションと、総再生時間の関係」という項目が有ります。
逆三角形の図で表示されていますので、見つけやすいと思います。この図では上から
・インプレッション数
・クリック率
・インプレッションからの総再生時間
・平均視聴時間
・インプレッションからの総再生時間
が計測されています。
一番上の「インプレッション数」は、YouTubeがおススメしてくれた数なので「第一段階」の所です。
二番目の「クリック率」が押された回数なので、「第二段階」の数字です。
この2つはYouTubeの公式ヘルプでも、7つの重要指標
https://support.google.com/youtube/answer/9314414?hl=ja
・視聴回数
チャンネルや動画の正式な視聴回数。
・総再生時間(時間)
視聴者が動画を視聴した時間の長さ。
・チャンネル登録者数
自分のチャンネルに登録している視聴者の数。
・推定収益
選択した期間と地域における Google 広告配信元と取引からの合計推定収益額(純利益)。
・平均視聴時間
選択した動画と期間における 1 回の視聴あたりの推定平均再生時間(分)。
・インプレッション数
所定のインプレッションを通じて、サムネイルが YouTube で視聴者に表示された回数。
・インプレッションのクリック率
視聴者がサムネイルを見た後に動画を視聴した頻度。
に入っております。参考までにですが、私のチャンネルで多い時には1年間で
・インプレッション数→1008.9万
・クリック率→4.7%
・インプレッションからの総再生時間→47.2万
・平均視聴時間→3:26
・インプレッションからの総再生時間→2.7万
という数字になっています。
ホームページやブログであれば「公開してすぐには見られない」、「コンテンツ数も大切」というお話は一般的になってきてると思いますが、YouTubeも全く同じです。
そしてホームページも「制作」と、SEOなどの「運用」は別物です。
大手であれば両方やってくれるところもありますが、Webマーケティングを長年やってきてますが、「制作会社」に運用まで任せてしまっていたので上手く行っていない事例を多く見てきました。
YouTubeや動画も同様で「制作」と「運用」は別物です。
いい動画が作れるのと、良い運用ができるのは役割が違います。私はいつも「ビジネスYouTubeで成功する4つの要素」
・動画(撮影・編集)
・ウェブ(アルゴリズム)
・マーケティング(ファン作り)
・プレゼンテーション(伝え方)
というお話をしております。
長年YouTubeを活用して結果を出している企業をサポートしてきていますが、共通する部分はこの4つのバランスを考えて運用している会社です。
「動画」ももちろん大切ですが「運用」も大切という視点も知っていただき、YouTubeを活用し仕事の結果に繋げていただく事を願っております。
(ITコーディネータ 酒井 大輔)