アイディア出しミーティングを上手く進めるコツ、グランドルール

会議風景

 

以前、アイディアを上手く出していく手法「オズボーンのチェックリスト」を紹介しましたが、ミーティングをせっかく開催したのにアイディアを出しあえる良い雰囲気にならず、上手くいかなかったとの話を聞くことがあります。

 せっかく苦労して人を集めて開催したのに上手くいかなかったら残念ですよね。そうならないようにするための良い方法があります。それが今回紹介するグランドルールです。

 グランドルールを直訳すると「場の決まり」、ミーティングに当てはめると「ミーティングをより効果的に実施するために定める、その場にいる人々が守るべきルール」です。

 司会役(ファシリテータ)が、ミーティングの最初にグランドルールを説明し、参加者にルールを守ってもらうことで「場の雰囲気を良くし、発言しやすい方向にもっていく」、逆に「好ましくない行動、言動を防止する」効果があります。

 例えば、あなたの上司や部下、他の部署の人が参加する新規ビジネスのアイディア出しミーティングで、あなたが司会役を務めるなら、以下の5つのグランドルールが有効です。

 

1)積極的に参加する。ひそひそ話、内職禁止!

2)思ったことはすかさず発言する。

3)発言は端的に、分りやすく。

4)人の発言を遮らない、出たアイディアを否定しない。

5)出たアイディアを膨らます、上乗せ発言は大歓迎!

 

 これを最初に参加者に周知して共通のルールにしておき、どんなことを言っても否定されない場があるのなら、部下の方もアイディアを出してみようと思うのではないでしょうか。逆に上司同士がひそひそ話をしていたら司会役は、上司に対しても「会議中はお静かに、ぜひ発言をお願いします」と促すこともしやすくなりませんか。

 グランドルールを活用して司会役がミーティングの運営、リードすることで進行もスムーズになり、ミーティングの目的に沿ったより深い議論ができるようになります

 なお、グランドルールを作るときは、事前にチームまたは関係者で話し合って決めることをお勧めします。「こうしよう」という司会役の強い想いだけでルールを作っても、それはあくまで司会役からの発信に過ぎません。「こうしよう」に対して「それは大事だね」とチームメンバの合意があって初めて「場のルール」になり、守ろうとの意識を持つことができます。

 特に今までの会議と違う形でやりたい場合は、グランドルールを事前に設定して臨むことで目的にそった良いミーティングに変えることができます。是非、活用頂ければ幸いです。

 次回もDX推進に有効な手法について説明していきたいと思います

(ITコーディネータ 菅 信嘉)

DX

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